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国宝の建物は、都道府県にいくつあるか|47都道府県の件数と、1件もない11道県

国宝に指定されている建造物は全国で234件です(文化庁、2026年10月1日現在)。都道府県ごとに数えると、奈良県と京都府の2府県で全体のおよそ半分を占め、1件もない道県が11あります。件数の少ない県は、その建物の名前まで一覧にしました。

2026.10.20 まち巡りマップ

国宝というと、寺の仏像や絵巻物を思い浮かべる人も多いかもしれません。国宝は全部で1,150件あり、そのうち絵画や彫刻、工芸品などの美術工芸品が916件、建造物が234件です(文化庁「文化財指定等の件数」、2026年10月1日現在)。

このコラムでは、建造物の国宝234件が、どの都道府県にいくつあるかを見ていきます。

都道府県ごとの件数

文化庁の都道府県別の件数表をもとに、件数の多い順にまとめました。

件数都道府県
64件奈良県
54件京都府
23件滋賀県
12件兵庫県
7件栃木県、和歌山県、広島県
6件長野県
5件大阪府
3件宮城県、岐阜県、愛知県、島根県、山口県、愛媛県、長崎県
2件東京都、富山県、福井県、山梨県、三重県、岡山県、香川県、熊本県、大分県
1件岩手県、山形県、福島県、群馬県、埼玉県、神奈川県、静岡県、鳥取県、高知県、鹿児島県、沖縄県
0件北海道、青森県、秋田県、茨城県、千葉県、新潟県、石川県、徳島県、福岡県、佐賀県、宮崎県

滋賀県と京都府にまたがる「琵琶湖疏水施設」は、文化庁の表で両府県それぞれに数えられています。そのため、この表の件数を足すと235件になり、全国の234件より1件多くなります。

奈良と京都で、およそ半分

奈良県の64件と京都府の54件を合わせると118件で、全国の234件のおよそ半分にあたります。3位の滋賀県を加えた3府県では140件(両府県にまたがる琵琶湖疏水施設を1件として数えた場合)で、全体の約6割です。

4位の兵庫県から下は、多くても1県で12件です。国宝の建物は、近畿のいくつかの府県に強く集まっていることが分かります。

国宝の建物が1件もない道県

国宝の建物が1件もないのは、北海道、青森県、秋田県、茨城県、千葉県、新潟県、石川県、徳島県、福岡県、佐賀県、宮崎県の11道県です。

国宝の建物がないことは、文化財の建物がないことを意味しません。これらの道県にも、重要文化財や登録有形文化財の建物があります。どの町にいくつあるかは、地域から探すで見られます。

件数の少ない県の国宝

国宝の建物が1件から3件の県について、その建物を並べました。名前を押すと、所在地や地図をまとめたページを開きます。

1件の県

県国宝の建物
岩手県中尊寺金色堂(平泉町)
山形県羽黒山五重塔(鶴岡市)
福島県白水阿弥陀堂(いわき市)
群馬県旧富岡製糸場(富岡市)
埼玉県歓喜院(熊谷市)
神奈川県円覚寺舎利殿(鎌倉市)
静岡県久能山東照宮(静岡市)
鳥取県三仏寺奥院(投入堂)(三朝町)
高知県豊楽寺薬師堂(大豊町)
鹿児島県霧島神宮 本殿・幣殿・拝殿(霧島市)
沖縄県玉陵(那覇市)

2件の県

県国宝の建物
東京都旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)(港区)、正福寺地蔵堂(東村山市)
富山県勝興寺、瑞龍寺(どちらも高岡市)
福井県明通寺本堂、明通寺三重塔(どちらも小浜市)
山梨県大善寺本堂(甲州市)、清白寺仏殿(山梨市)
三重県専修寺御影堂、専修寺如来堂(どちらも津市)
岡山県吉備津神社本殿及び拝殿(岡山市)、旧閑谷学校(備前市)
香川県本山寺本堂(三豊市)、神谷神社本殿(坂出市)
熊本県通潤橋(山都町)、青井阿蘇神社(人吉市)
大分県宇佐神宮本殿(宇佐市)、富貴寺大堂(豊後高田市)

3件の県

県国宝の建物
宮城県瑞巖寺本堂(元方丈)、瑞巖寺庫裏及び廊下(どちらも松島町)、大崎八幡宮(仙台市)
岐阜県永保寺観音堂、永保寺開山堂(どちらも多治見市)、安国寺経蔵(高山市)
愛知県犬山城天守、如庵(どちらも犬山市)、金蓮寺弥陀堂(西尾市)
島根県出雲大社本殿(出雲市)、松江城天守、神魂神社本殿(どちらも松江市)
山口県瑠璃光寺五重塔(山口市)、住吉神社本殿、功山寺仏殿(どちらも下関市)
愛媛県石手寺二王門、太山寺本堂、大宝寺本堂(いずれも松山市)
長崎県大浦天主堂、崇福寺大雄宝殿、崇福寺第一峰門(いずれも長崎市)

福井県の2件は、どちらも小浜市の明通寺にあります。富山県、三重県、愛媛県、長崎県も、国宝の建物がひとつの市に集まっています。

新しく国宝になる建物

2026年5月22日、文化審議会は、兵庫県の「箱木家住宅主屋」(神戸市)と「旧古井家住宅」(姫路市)を国宝に指定するよう答申しました。どちらも民家です。民家が国宝に指定されれば、初めての例になります。

件数の数え方について

  • 件数は、文化庁「文化財指定等の件数」の都道府県別の表(2026年10月1日現在)によります。建造物の国宝は234件、棟数では304棟です。
  • 文化庁の件数は「件」で数えています。1件の中に複数の建物を含むことがあり、たとえば群馬県の国宝は旧富岡製糸場の1件ですが、表では3棟と数えられています。
  • このサイトでは、文化庁の国指定文化財等データベースの区切りで建物を収録しています。日光東照宮の廻廊や透塀、唐門のように、建物ごとに分けて収録しているものがあるため、サイトの各ページの件数は、この表と一致しないことがあります。たとえば栃木県は、表では7件ですが、サイトでは10件として並んでいます。

出典

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